ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督来日!『メッセージ』スペシャル会見実施!


『ブレードランナー』続編の監督が手掛ける衝撃のSF作品『メッセージ』が5月19日(金)から全国公開される。

今回、ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督が来日しスペシャル会見を実施した。イベントでは日本屈指のSF映画監督、樋口真嗣監督(『シン・ゴジラ』)、前田真宏監督(『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』)の2人が応援に駆け付けた。

本作は、優れたSF作品に贈られるネビュラ賞を初め、名だたる文学賞を数多く受賞している米作家テッド・チャンの短編小説「あなたの人生の物語」を基に誕生した感動作。突如出現した巨大な球体形飛行体に全世界が混乱するなか、言語学者のルイーズは”彼ら”はどこから何のためにやってきたのかを知るために、その言語を解読し探っていく物語となっている。

会見冒頭では樋口監督、前田監督に、『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』、『イノセンス』の押井守監督を加えた日本のSF映画監督たちから、ヴィルヌーヴ監督を称賛する特別動画が上映された。動画を見たドゥニ監督は「とても深く感動しました。非常に心を動かされたのは3人が映像作家であることに加え、映画で国境や文化を超えて何かを伝えられることを分かって下さっているからです。とても素敵なお言葉をありがとうございます。」と感謝の意を述べた。

樋口監督より「このような斬新なSFを作って、偉い人に、ああしろ、こうしろと言われなかったですか?」との質問にヴィルヌーヴ監督は「全然!でも唯一、中国の軍事基地について具体的な数は出さないでくれと言われたよ(笑)」と制作秘話を笑いながら明かした。樋口監督は続けて「すごくストイックに作っていますね。冒頭“彼ら”が地球にやってくるシーンだって、本当ならもっと見せちゃえ!と思うのに」と映画監督ならではの質問が飛ぶと、「没入して観られる作品を作りたかったんです。一人の女性の親密で詩的な作品として描いたんだ」と答え、エイリアンについては「見えない方が怖さを感じますよね。参考にしたのは、実は『ジョーズ』なんだ。『ジョーズ』もなかなか姿を現さないからね」と意外な作品名が飛び出し、樋口監督と前田監督を驚かせた。続いて前田監督からはビジュアルデザインについて質問が飛び、「実は僕とチームは日本のデザインに影響を受けたんだ。エイリアンに強い存在感を与えるため、筆の感じや禅をイメージしました」と日本文化との関係を披露し、集まった報道陣を沸かせた。

さらに樋口監督、前田監督より、全世界が注目をしているあの『ブレードランナー 2049』について問われると「絶賛ポスプロ中です。スタッフは毎日頑張ってくれているところをお願いをして僕だけ抜け出し日本に来させてもらったんだ(笑)大好きな作品を咀嚼して自分の物として作らねばならない。わくわくするし、怖さもあるね」とのコメントに両監督は興味津々な表情で、期待感を見せた。

ヴィルヌーヴ監督は「本作は生きることを祝福し、文化の持つ力を掘り下げる物語。本日はお二人の監督と美しい時間を共有できて嬉しかったです」と “メッセージ”を贈った。イベント終了後には、樋口監督が持参した『ボーダーライン』のDVDにヴィルヌーヴ監督のサインをもらう和やかな一面も。大盛況の中、スペシャル会見は幕を閉じた。

『メッセージ』
5月19日(金) 全国ロードショー
配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
公式HP:http://www.message-movie.jp/

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