映画レビュー『マキシマム・ブロウ』



米国最大のプロレス団体WWEの元人気レスラーで新世代B級アクションスターとしても数々の作品に出演するスティーヴ・オースティン。最近の彼はベテランスターとの競演が多く、『復讐者』でダニー・トレホ、『沈黙の監獄』でスティーヴン・セガール、そして今作ではドルフ・ラングレンと『エクスペンダブルズ』以来2年ぶりに競演。

元米軍特殊部隊員トミーは犯罪組織のボスであるダグの用心棒を務めていた。ある日、彼はダグの命令でかつての仲間ジャーマン(ドルフ・ラングレン)の元にある“荷物”を届ける仕事を引き受ける。荷物の中身は一切見てはならないこと、成功すれば弟エディの借金をチャラにすることが条件。トミーは相棒フリオを連れてバンクーバーへと向うが、ジャーマンと敵対する組織の刺客に襲撃されるハメに……。

プロレス出身のオースティンと極真空手有段者ラングレン…格闘技を得意とする両者が暴れまくる。オースティンは重々しい動きでパンチとキックを繰り出し、荒くれレスラーっぽい豪快さが魅力。一方、ラングレンは格闘センスを発揮させない代わりに悪役らしくナイフで突き刺したり銃殺したりとストレートな冷酷さを漂わせる。

クライマックスは待ちに待ったオースティンとラングレンのタイマン勝負。プロレスVS極真空手の異種格闘技戦を楽しみたいところだけど、プロレス技や空手技を繰り出さない単調な喧嘩マッチ!でも、男同士の熱いバトルを存分に楽しめるだけでも十分だ。

オースティン主演作のほとんどが未公開だったが、今後は続々と劇場公開されてB級アクション好きを中心にファンを増殖させるかも?!

レビュアー:佐々木貴之

『マキシマム・ブロウ』 公開中
公式サイト:http://maximblow.info/
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