映画『GONIN サーガ』初日舞台挨拶、東出昌大が根津甚八のサプライズメッセージに涙

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1995年に公開された伝説のバイオレンス映画『GONIN』の続編となる『GONIN サーガ』が9月26日に公開を迎えた。舞台挨拶には、石井隆監督、東出昌大、桐谷健太、土屋アンナ、柄本佑、安藤政信、福島リラ、竹中直人ら豪華キャスト陣が登壇した。

石井監督は「今日はお越し頂きありがとうございます。19年かけてやっと撮影が始まり、さらに公開まで1年半かかりました。この映画の怨念みたいなものが感じられるかもしれませんが、そんな恨み辛みも無く、皆に感謝しながら今日を迎えました。まさかゴジラが見守る劇場で僕が関わった映画が公開されるなんて夢のようでございます。」と公開の喜びをコメントした。

さらにこの日は、前作から続き、氷頭役で一度限りの俳優復帰を果たした根津甚八さんから手紙がサプライズでキャストのもとに届けられた。

「根津甚八です。『GONIN サーガ』の上演初日に列席が叶わないことをまずお詫びいたします。演じることは自分にとって生きることそのものでした。それができなくなり、引退は諦めでもありました。諦めていた自分に、再び演じることの楽しさを味あわせてくれた監督に心からのお礼を申し上げます。また、襷を受け取ったと言ってくれた東出くん。その言葉で、演じたいのに演じることのできない無念を断ち切ることが出来ました。東出くんだけではなく、若い俳優たちの姿を見て、自分の思いを次の世代が背負ってくれる、自分はできる精一杯をしたんだという気持ちで俳優人生を締めくくることができました。こうして初日にいらしてくださった皆様を始め、『GONIN』をそして『GONIN サーガ』をご覧くださるすべての観客に、生きていた氷頭を、根津甚八を見届けて下さったことに感謝いたします。」

代読した東出さんは、コメントを求められるも沈黙。言葉を詰まらせながら「石井監督、根津さんも、スタッフ、キャスト、みんな一本の映画をつくるのに、心血注いで撮っています。僕は根津甚八さんが大好きだし、映画のなかの根津さんは考えられないほど魅力的です。今後も僕らは心血を注いで映画を撮り続けるので、みなさんも邦画を観続けて欲しいと思います。本当に根津甚八さん、ありがとうございました。」と目に涙を浮かべながら語った。

第一作目で共演した竹中さんは「役者というのは自分をさらけ出す仕事だと思っていて、役作りという言葉が僕は大嫌いです。スクリーンに存在する、監督と向き合う、それしかないんです。僕は根津さんとは何度か作品をご一緒させて頂いてますが、全然敵わないんですね。色気があって、たまらなく素敵で。その根津さんとまた同じ作品に出演できたことをうれしく思います。あの状態で、根津さんがスクリーンに反射したことが凄い事だと思います。素晴らしい尊敬すべき俳優です。」とコメントした。

石井監督も「根津さんにオファーしたのは『GONIN』から10年くらいのころだったと思います。その頃はまだお元気でした。しかしなかなか企画が成立しなくて、その間にお体を悪くされていきました。それから10年近くたってしまいましたが、約束が果たせた。根津さんもその約束に応えてくれました。ありがとうという感謝の気持ちでいっぱいです。」と語った。

[写真:ハウル沢田]

【ストーリー】
五人組による、広域指定暴力団五誠会系大越組襲撃事件から19年ーー。五誠会は若き三代目の誠司が勢力を拡大。一方、襲撃事件で殺された大越組の若頭・久松の遺児・勇人は母・安恵を支え、建設作業員をしながらまっとうな人生を歩み、勇人の幼馴染で大越組長の遺児・大輔は壊滅した大越組再興の夢を抱きながら、今は誠司のボディーガードをしていた。そんなある日、19年前の襲撃事件を追う富田と名乗るルポライターが安恵を訪ねてくる。やがて、遺された者たちの歯車は大きく軋み始め、五誠会に囲われながらも深い恨みを宿す元アイドル・麻美を巻き込んで、GONINの血と宿命に抗う新たな闘いが幕を開けるーー。

『GONIN サーガ』
TOHOシネマズ 新宿他大ヒット上映中!
配給:KADOKAWA/ポニーキャニオン
(C)2015『GONIN サーガ』製作委員会
公式HP:http://gonin-saga.jp

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