Google

サイト内を検索
www を検索
最近更新された連載
八雲ふみねのシネマでヤッホー!!

ネットジャム

渡辺竜平のハリウッド片道切符

SUGIZOのシネナルシズム

町山智浩のアメリカ映画特電

シネゲーラヂオ塾

コアチョコMUNEのTシャツジャム

清水崇のオーバー・ザ・呪怨

LessのMUSIC Jam

ジャンクハンター吉田の電脳オクタゴン

世界のPK プロレスジャム

小沢仁志の俺の秘宝館

シネマゲーム☆バカ一代

連載一覧へ


更新 2008年07月17日

ホラー秘宝

キングレコードが贈る新しいレーベル“ホラー秘宝”。
新作、旧作問わず毎月1、2本ホラー作品を発売!新しいホラーの楽しみ方を提供する企画!

『怪談新耳袋』三宅監督&井口監督インタビュー【前編】

本当にあったコワイ話を集めた短編集「新耳袋」。この原作を元に、作られた「怪談新耳袋」は5分の短編でできていて、テレビのみならず、映画、DVD化となり高い評価をうけている大人気シリーズ“怪談新耳袋”が50分の長編スペシャルで復活し、7月9日にDVDが発売となった。

今回は、『ぶぅん』の監督であり、両作品の脚本も書いた三宅隆太監督と、『ぎぃ』という作品でメガフォンをとった、井口昇監督にお話を訊きました。前編では『ぶぅん』や脚本作りなどを中心に、後編では、『ぎぃ』の制作についてお届けします!

『ぶぅん』
ドラマ「怪談!豚おとこ」の撮影のため、ロケ先へバスで向かった一行。だが、予定していた撮影現場がNGとなってしまい、助監督の神野(鈴木卓爾)が新しい撮影現場を探すが、なかなか見つからず、脇道の奥に荒れ果てた不気味な佇まいの廃墟を見つける。一行が廃墟の中へと足を踏み入れる一方、車に残った夏美はふと視線を感じ、振り返る。そこには眼鏡を掛けた一人の少女横須賀さちこ(鈴木杏奈)が立っていた。訝しげに見つける夏美。少女は夏美を見つめ、首を横に振っていた。まるで「入ってはダメ。」と言っているかのように。 建物内へと入っていった浅野たちはこの薄気味悪い廃墟を次の撮影現場と決め、一行はバスへ戻って行った。背後に黒い人影が通り過ぎて行ったことも知るよしもなく…



動画をみる
インタビュー(04:58)



──三宅監督は、両作品の脚本を書きましたが、どのようにオファーがきて、進めたのでしょうか?

三宅監督(以下:三宅):当初、僕は監督としてではなくて、両作品の脚本家としてオファーされたんです。すでに井口さんと、もうひとり別の監督さんのお名前が上がってましたので……。その時に、キングレコードの山口プロデューサーから「どうしてもやりたい原作がある」と渡されたのが『ぎぃ』でした。読んだら、これがすごくおもしろかった。じゃあ、ひとつめはそれでいこう、と。もうひとつはどうしようかと悩んだ末、去年の絶叫編で『牛おんな』という村上賢治監督の作品があったんですけど、ああいったアプローチを僕なりにトライできないかと思ったんです。つまり、スラッシャー映画の構造をJホラーの中で表現するという方法です。ただ、『怪談新耳袋』はテレビドラマなので、血や暴力描写は難しい。だったら、「血が出ないスラッシャー」はどうか、と。ちょっと矛盾しているかもしれないんですけど(笑)。つまり、「劇中では血が出ているはずなのに、規制があるから画面上は血を映さない」のではなく、最初から「血が出ない状況」を作れないか、と考えたんですね。それには「犯人像」をどう捉えるかがポイントになりますが、血が出ないならジェイソンの類ではないですし、今さら貞子タイプの幽霊に襲われるパターンもなかろうと。散々悩んだ結果、「あ! いたじゃん。血を出さずに殺戮できる人が!」ということで、去年僕が撮った『黒い男たち』の宇宙人を犯人にした「続編」ができあがったんです。それと、普通スラッシャーというと森で撮りたくなりがちですが、天候に左右されたりして、意外と思うように撮影ができないんですよね。だったら、今回は『バーニング』の路線じゃなくて、舞台をひとつの建物に限定した『ヘルナイト』のパターンでいこうと決めました。その方が落ち着いて撮れますし、なにより経済的ですからね(笑)。

──脚本を書くにあたり、難しかったところはありましたか?

三宅:『ぎぃ』はドラマ主体な分、右脳で直感的に書くことができたので、まったく苦労しませんでした。逆に『ぶぅん』は、左脳で理性的に書いてゆく感じで難しかったですね……。80年代スラッシャーの構造を忠実に辿ろうとすればするほど、ドラマ性はどんどん希薄になってきますからね。何かこう……パズルを作っているような感じでした(笑)。

──『ぎぃ』の方は井口監督とセッションしながら脚本を進めたんですか?

井口監督(以下:井口):最初にある程度三宅さんに書いてもらって、そのあと初稿になった状態で初めて見させていただきました。僕もいくつか意見を伝えてやりとりして形にしていきました。基本的には初稿からあんまり変わってないですけどね。

──三宅監督がメガフォンをとることになった経緯は?

山口プロデューサー:以前からふたりで「日本でスラッシャーものをちゃんと作りたいね」と話はしていたんです。この前、三宅さんからロブ・ゾンビ監督の『ハロウィン』をお借りしたんですが、観たらすごく興奮しちゃって!これを三宅さんに言いたいなと思っていた翌日に渋谷で偶然お会いして、運命的なものが絶対にあるなと思ったんです。今回はスラッシャーのシナリオになっていたので、監督・脚本を三宅さんに任せたものを一本作りたいなと思ったんです。

三宅:山口さんからそう言ってもらえたので、気合入りましたね!

──『ぶぅん』では、大政さんが下手な演技をするじゃないですか。わざと狙っているのかなと思ったんですけど。

三宅:もちろん狙ってますよ(笑)。不慣れな新人女優という設定でしたからね。そういう「入れ子構造」なところも含めてホン作りが大変でした。中盤まで各キャラクターのエピソードを淡々と積み上げるのも、ともすると退屈になる恐れがある。でも、それは後半で唯一生き残ったヒロインがファイナルガールになって闘うためには必要な時間だったりするわけです。それもスラッシャーの構造ですからね。書いている内に、一般の人には非常に分かりにくい実験をしているような気がしてきて、ちょっと悩みましたけどね(笑)。そもそも僕らの観てきた80年代のスラッシャーは、上映時間が大体90分くらい。でも、途中でどうでもいいようなカップルの話とか、本筋と関係ないエピソードで、かなり水増ししている部分がある。そういう要素を外していったら、恐らく47分でいけるだろうと。あとは、80年代のアメリカ映画っぽさというか、R35的なアイテムをどれだけ話の中に入れていき、且つ、『怪談新耳袋』らしさを残してバランスを取っていこうか、など難しかったですけど楽しかったです。

──撮影の時は、細かい部分が大変だったんじゃないんですか?

三宅:そうですね。ワンシーン、ワンシーンが細かいことの積み重ねでした。

──撮影場所の校舎みたいなところはどこの山なんですか?

三宅:あそこは有名なロケスタジオなんです。

井口:僕は『おいら女蛮』で使ってますよ!

三宅:今回は諸事情で、はじめからあそこの場所で撮れる話にしてほしいと言われてたんですけど、それをピンチとは捉えずに、チャンスにしたいなと思ったんです。有名な「あの場所」で撮ったと分からないように、効果的に建物を使っていこうと思いました。

井口:撮影しやすいんですよね。役所の方も協力的なので(笑)。

三宅:そうそう(笑)。あの辺りの土地は、これまでの『怪談新耳袋』シリーズでもずいぶんお世話になっていますよね。

──『ぶぅん』で、ホラー映画『豚おとこ』を撮っている監督が女性の方でしたけどモデルはいるんですか?

三宅:モデルは僕です(笑)。『怪談新耳袋』シリーズは優秀なスタッフが多いから問題ないですけど、作品によっては「ホラー映画なんてくだらない」と手を抜くスタッフも残念ながらいます。そんな時はやっぱり腹が立ちますよ。でも、僕は彼女みたいに、あんなにギャンギャン言えないんですけどね……(笑)。

──言いたい願望を出しているんでしょうか?

三宅:願望は出していますが、一方で、彼女は言いたいことを言いすぎちゃうから撮影が終わらないんだよっていうのもあります。僕の持論として、ホラー映画は「現場が和やかな方が怖く仕上がる」んです。クラフトなジャンルですから、関わっている人たちのちょっとした工夫の積み重ねが、相乗効果になるんですね。大事なのは「いたずら心」というか、楽しんでお客さんを脅かそうっていう「おもてなし」の感覚。元々、ホラー自体が「おもてなし」のジャンルだと思うので、みんなのゆとりが入り込む余地をなくしちゃダメなんです。ところが、真理子(女性監督の役名)の現場はそれをやってしまってる。だから、劇中の『豚おとこ』は怖い映画には仕上がらないんじゃないかな。

──カルトさは出ている感じはしますけどね。大政さんの下手な演技をあえてやっているんで。

三宅:いや、あれは僕の方でやっているんですよ(笑)。真理子の方は「もっと命かけて芝居しろ」って言っていて、でもそれがうまく引き出せないっていう設定なんです。でも僕は大政さんに「下手にやってくれ」って言ってる(笑)。そういった歪み具合が、企画としてすごく難しいというか、おもしろいんだけど、普通はあまりやらない実験をしているなという感じはありましたね。前々から「良質なB級映画」(「ダメなA級映画」ではなく)を、もうちょっと自然に作れる環境にしたいと思っていて……そういう意味で今回は「B級映画」に対するメタ的な部分もあるので、おもしろかったですね。

──気になったのが、真理子たちが撮ったテープが実は後で発見されてとかで続編とかないのかなって。

三宅:実は、僕の中では三部作をイメージしてるんです(笑)。前回の『黒い男たち』も、つづきがありそうなところで終わってたでしょ? 今回も次作への伏線はいろいろと落としてます。劇中で拾ったモノもあれば、わざと落としたままのモノもある。いわば、拾わないための伏線です(笑)。例えば「かつて、この辺りで宇宙人による拉致事件があった」という会話。元々はもっと詳しいやりとりがあったんですけど、説明的すぎるし、あからさまに続編だとわかってしまうので、一旦脚本に書いてから台詞を行単位で抜いていきました。リアリティーとして、どこまで足すのがアリなんだろうとか、初めて観た人にもついてきてもらうには、どこまで切っても大丈夫なんだろうとか、ひとつひとつ確認しながら作っていましたね。

──説明的じゃない部分は狙ってるんじゃないかと思っていたんですよ。

三宅:去年の絶叫編『黒い男たち』を観ていない人には「何のことだろう?」と思われるかもしれないですけど(笑)、そのギリギリのところに挑戦したいと思ってやってました。続編感を全面に押し出さず、点と点がつながって線になった瞬間に「え、続編なの?」みたいな(笑)。こういう贅沢なやり方は、ふつう許してもらえないのでありがたかったですね。『ぶぅん』はR35の人たちには懐かしんでいただける要素がたくさん入っていますし、逆に若い人たちには新鮮に感じる部分もあるかと思います。ちょっといつものJホラーとは違いますね。是非、ご覧になる時には、去年出た『黒い男たち』も観ていただけると、より楽しんでいただけると思います。

<後編に続く> 三宅隆太
1972年生まれ。学生時代から若松プロの助監督をはじめ、映画やTVドラマ、PVなどに撮影・照明スタッフとして多数参加。処女作の16ミリ作品『風のない部屋』(93)が、ゆうばり国際ファンタスティック映画祭で審査員特別賞受賞。『怪談新耳袋』『ほんとにあった怖い話』などのシリーズで監督をするかたわら、『ケータイ刑事』『恋する日曜日』『怪談百物語』『ニュータイプ』等で脚本家としても才能を発揮している。

井口昇
1969年、東京生まれ。学生時代に8ミリ作品『わびしゃび』(89)を撮り、イメージフォーラムフェスティバルに入選。『クルシメさん』『恋する幼虫』など独自の世界観で多くの支持を得る。『おいら女蛮』『猫目小僧』などでは原作の映画化に挑戦し、実力を発揮している。映画監督、AV監督として活躍する一方で、劇団大人計画などで、俳優としても活動。8月には『片腕マシンガール』の公開を控えている。

山口幸彦
1968年生まれ。1992年にキングレコード入社。主な代表作『援助交際撲滅運動』『もうひとりいる』『怪談新耳袋劇場版』『援助交際撲滅運動 地獄変』『怪談新耳袋 幽霊マンション』『まいっちんぐマチコ!ビギンズ』『おいら女蛮』『怪談新耳袋 ノブヒロさん』『MEATBALL MACHINE』『コワイ女』『恋する日曜日 私。恋した』『幽霊VS宇宙人 第3弾』など、数多くの作品を企画、プロデュース。

怪談新耳袋スペシャル
『ぶぅん』
原作:木原浩勝、中山市朗
監督・脚本:三宅隆太
プロデューサー:丹羽多聞アンドリウ、山口幸彦
出演:大政絢、宮澤美保、重松隆志、鈴木卓爾







http://www.enterjam.com/

文章および画像の二次利用を固く禁じます

確定馬GOLD

今日も僕は殺される

アメリカばんざい 〜crazy as usual〜

怪談 新耳袋

KANE&LYNCH: DEAD MEN

ハードコアチョコレート

EnterJamについて/お問合せ 広告出稿・情報掲載 リンク RSSについて   Copyright © 2008 CRUISE Co.,Ltd All rights reserved.