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更新 2008年09月12日

コアチョコMUNEのTシャツジャム

第2回 「ベトナムとアイアンマン」

前回から長ーく空いてしまったこの連載。忘れた頃に更新しちゃうぞ!という意気込みで書きますがまた海外の話です。 タイに続き、今年はほぼお隣ベトナムに行きました。別にそっちに結婚相手が見つかった訳ではありません。只々、リッチに豪遊したかっただけです。年がら年中Tシャツまみれの生活ですが、ベトナムに着いてもやっぱりそれを探してしまいます。各国の女性に興味があるようにTシャツの興味も同等、もしくはそれ以上かもしれません。30歳過ぎてのこの体たらくに母親もさじを投げかけています。話をホーチミンに戻します。

ベトナムはご存知のとおり社会主義国です。その先入観のせいで「絶対に価値観が違うぞ、何かどえらい事が起きるぞ」と過剰な期待をしていたんですが、あんましタイと変わりませんでした。路上に居たら物売りが沢山寄ってきて非常にウザいですが、2日で慣れます。要はいちいち反応せずに適度にシカトしとけばいいんです。向こうだって毎日毎晩、観光客に同じフレーズを連呼してるんだ、ちょっとやそっとじゃたじろがないはず!そういう感じに気持ちを入れ替えると、とても快適な買い物が出来るんです。そんな訳でベトナムで初めて買ったのが写真のTシャツ。ご存知ホー・チ・ミンがプリントされたナウいTシャツ。ベトナムで一番有名な革命家です。 この人のTシャツや”星”のみプリントされたものが、ベトナムの路上で何種類も売っている。どこに行っても同じような商品ばかりなので、あきらめて買いました。はい、こだわりは全くないです。タイと同じく映画系のバッタもんのTシャツを探しましたが、全く見当たらず夜は観念して物売りの少年の首を絞めて遊びました。

つう事でベトナムTシャツ話は、これで終わってしまったので映画館の話でもします。
ホーチミン中心地にあった『Vinh Quang』という映画館。横に『吉本新喜劇』的な劇場を併設した小汚い劇場です。言ってみれば錦糸町・上野あたりの劇場を思い出してくれたらわかりやすいですが、中身はもっと酷い。完全に浅草でした!色々頑張ってwebページを発見したのですが、館内を完全に画像加工しています。まるでプラネタリウムのような内装ですが、実際は古びた洋館「悪魔城ドラキュラ」といった風情。もちろんションベン臭かったです。蜘蛛の巣もはってました。
俺たちが行ったときは丁度『アイアンマン』が上映されていました。最高だと評判も聞いていたので「ラッキー!」なんて思ったりしましたが、入って5分で後悔しました。蒸し暑い真夏だと言うのに館内は冷風機!二台配置されていたのですが、稼動は一台。しかも送風程度という緩さ。座っているだけでも汗がダラダラ、快適さを映画館に求める人にとっては生き地獄でもありました。他にも不快指数を高める要素はいくつかありましたが(トイレの水洗が桶の手動、座席が直角)、いちいち語ってると前編・後編に分けなくてはならないので止めておきます。


さてベトナム語はもちろんの事、英語すら満足に出来ない我々は、思いつきで映画館に入った訳ですが、ドンピシャで上映前。 席に座ったと同時に予告編も無しにいきなり上映!「高校生三人割引」とか「海賊版撲滅キャンペーン」とか余計なものも一切排除の潔い感じ。が、館内を見回すと客は我々のみ。300人くらい入る館内にベトナムの映画秘宝っ子は居ませんでした。どうやら「丁度、上映時間に入った」のではなく「客が来たら映写機を回す」というシステムのようでした。誰もが憧れるプライベートシアターでしたが、恐ろしくいい加減すぎて我々は只々絶句。ここでは「ぴあ」だの「東京ウォーカー」だの要らないんでしょうねえ。まあ仮に「ベトナムウォーカー」があったとしてもこんな汚い劇場には来ないか。

さてここまでベトナムの映画館『Vinh Quang』のいい加減さを散々語ってきましたが、まだ最大級のインパクトが待ち受けていました。 『アイアンマン』のラストを見た人はわかると思いますがこの映画、エンディングは大音量でブラック・サバスの『アイアンマン』が流れます。プロレスファンだったらお馴染み「ロード・ウォーリアーズ」の入場曲です。その後、最後の最後に次への伏線がありますよね。しかしこの劇場、エンドロールなんてお前ら観ねえだろ?とばかりに突然「ブチッ!」と映画を打ち切るのです。『フェリスはある朝突然に』じゃなくて『技師は最後は突然に』ですよ。これをやられた日には映画の余韻なんてあったもんじゃありません。我々はしばらくあっけにとられました。心境的には「北の国から」のラーメン屋のエピソード、「まだ子供が食べてるでしょうがっ!」でした。言い直しますと「まだ子供(みたいなオヤジ)が観てるでしょうがっ!」です。全員黒板五郎状態です。あまりにも酷いので抗議しましたが、劇場側の従業員は悪びれる訳もなく「アリガト」なんて言ってきましたよ。帰国後、ジャンクハンター吉田氏にこの話をした所、「エンディングがあってこそのアイマンマンなのに!」と言われて非常に悔しい思いをしました。ちなみに海賊版で出回っているのもこの「エンディングぶった切れバージョン」らしいです。酷い国ですね、ベトナムって。

そんな訳でサイゴンだけに最後(サイゴ)は、単なる愚痴になってしまいましたが調べてみると若者が集う最新鋭の設備を導入したシネコン的なものはいっぱいあるらしいですね。オシャレな劇場でアオザイ美人を口説いて夜はシケ込みたかったのですが、どうしても我々はグラインドハウス寄りになってしまうようです。ポップコーンをわざとらしくこぼすアラバマちゃんも居なかったですしね。チクショー!

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【001】第1回 ハッポン通りのTシャツ屋 08.06.12up

MUNE

下北悪童Tシャツ屋ハードコアチョコレート代表。
映画・パンク・プロレス・AVなどの題材を独自の解釈でミックスダウン。「お姉チャンバラ」 から「拘束椅子トランス」まで、危険な路線もお構いなしの姿勢で業界に波紋を広げている。 また「コアチョコTシャツデスマッチ」「Tシャツラブサミット」など多くのイベントを手がけ、 東京のアンダーグラウンドに棲む「毒虫小僧」として日々成長中。



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