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EnterJam > レビュー > NYムービーレビューカフェ
更新 2008年11月06日

アメリカからお届けします!NYムービーレビューカフェ

寝取られ男のラブ♂バカンス(原題:FORGETTING SARAH MARSHALL)

12月20日(土)、新宿ミラノ3にてロードショー
寝取られ男のラブ♂バカンス ●米国公開日:2008年4月18日
●製作国:アメリカ
●製作年:2007年
●上映時間:111分
●監督:ニコラス・ストーラ
●脚本:ジェイソン・シーゲル
●製作:ジャド・アパトウ
●出演:ジェイソン・シーゲル
 クリステン・ベル ミラ・クニス
●配給:東宝東和
公式サイト
 © 2007 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED.



岡本太陽


 今アメリカのコメディ映画界では『40歳の童貞男』や『無ケーカクの命中男/ノックトアップ』を監督したジャド・アパトウが乗りに乗っている。彼の昨年のプロデュース作品は『スーパーバッド 童貞ウォーズ』等計4本、そして今年も『PINEAPPLE EXPRESS』等計4本と、まさにTKブーム(これ今使っていいの?)ならぬ、JAブームが到来しているのだ。その中でも特に、彼が今年プロデュースした『寝取られ男のラブ♂バカンス(原題:FORGETTING SARAH MARSHALL)』がなかなか強烈で質の高い作品に仕上がっている。

 この物語の主人公はピーター・ブレター(ジェイソン・シーゲル)という作曲家。彼は5年間付き合っていた人気テレビ女優サラ・マーシャル(クリスティン・ ベル)にフられ、未練タラタラハワイに傷心旅行に出かけるのだが、宿泊しようとしていたホテルで偶然にも元彼女とその新しいロックスターの彼氏に遭遇してしまう。ピーターはハワイの明るい陽射しと澄んだ青い海に癒されるはずが…。

 ピーターを演じるジェイソン・シーゲルは『無ケーカクの命中男/ノックトアップ』にも出演し、本作の脚本も手掛けた28歳の若手俳優。この映画が強烈な点、それは彼のアソコが何度も映ってしまう事。日本ではボカシが入るのかもしれないが、メジャーの作品でこれだけ故意に男性器が何度も映り込む作品は今まであっただろうか?またシーゲル氏のアソコ披露だけがこの映画の売りではない。ピーターはドラキュラの人形劇の曲作りをしているのだが、彼がドラキュラの嘆きを弾き語りで歌い上げるシーンがある。これは見慣れないコメディ俳優が才能ある俳優へとわたしたちの認識がガラッと変化する場面である。

 それからピーター以上に独特な個性を放つ登場人物がいる、それはサラ・マーシャルの新しい恋人に扮するラッセル・ブランドだ。彼はイギリスではマルチに活躍している才能豊かな人物で、この映画でも彼のボヘミアンな雰囲気、メロウな喋り方やクネクネしながら歌う姿が印象的だ。

 男性キャラを非常にうまく描いているこの映画だが、イマイチなのが女性キャラ。特に『ザット'70sショー』のミラ・キュニス扮するピーターがハワイで出会うホテルの案内係レイチェルがピーターと恋に落ちる過程が少々不明瞭なのだ。レイチェルはサラにフられたピーターに同情し好意を抱き始めるが、もし、過去にひどい彼氏がいたレイチェルの心境の変化がより十分な説明がなされていれば女性も感情移入しやすい映画になっていたのではないだろうか。

 監督のニコラス・ストーラーにとっては本作が初監督作品だが、彼は男性器は画面に映るだけで笑いが取れるという良い所に注目し、本作をヒットへと導いた。そしてこの映画では今までの常識を覆す点がもう1つ。ピーターが訪れるハワイではある晩セックス合戦が繰り広げられる。しかし、それにも関わらず女性の裸が全く映らない。これまでの映画等では女性の胸が映る事はあっても、男性器が意図的に映し出される事はあまりなかった。そういう意味ではこの映画は革命的な作品と言えるのかもしれない。またジェイソン・シーゲルが生々しくないのが良かったというのも加えておこう。それから、どうしてもアソコに話題が集まるが、この映画がロマンティックコメディである事もお忘れなく。

レビュアー紹介


岡本太陽

ニューヨーク在住のフリーライターとして奔走中。映画はジャンル問わず直感で選ぶ主義(ニューヨークも勘で来た)。映画に情熱を捧げる傍ら、お茶にもかなりのこだわりが。家にお茶専用カウンターを設置するのが今後の目標。







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