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EnterJam > レビュー > NYムービーレビューカフェ
更新 2008年07月31日

イントゥ・ザ・ワイルド(原題:INTO THE WILD)

9月6日よりシャンテシネ、テアトルタイムズスクエアほかにてロードショー

●米国公開日:2007年9月21日
●製作年:2007年
●製作国:アメリカ
●上映時間:140分
●監督・脚本: ショーン・ペン
●製作総指揮: デビッド・ブロッカー
 フランク・ヒルデブランド
 ジョン・J・ケリ
●製作:アート・ラインソン
 ショーン・ペン
 ウィリアム・ポーラッド
●原作:ジョン・クラカワー
●出演:エミール・ハーシュ
 マーシャ・ゲイ・ハーデン
 ウィリアム・ハート
●配給:スタイルジャム
公式サイト
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岡本太陽


昨年数々の映画賞で注目を浴びた『イントゥ・ザ・ワイルド』。特に監督であるショーン・ペン、輝かしい演技を披露した主演のエミール・ハーシュ、助演でアカデミー賞にもノミネートされたハル・ホルブルック、そしてパール・ジャムのエディ・ヴェダーが書き上げた曲への評価が高かった作品だ。

本作は1996年に出版されたクリストファー・マッカンドレスの冒険を綴ったジョン・クラカワー作の同名ノンフィクション本を映画化した作品で、本と同様、特に若者に多大な影響を与えた。『イントゥ・ザ・ワイルド』に影響を受けて、クリストファー・マッカンドレスと同じ様に冒険へ旅立った若者も少なくない。

その冒険とはどの様なものなのか。裕福な家庭で何不自由なく育ったクリストファー・マッカンドレスは大学卒業後すぐの1992年4月、家族にも一切連絡をせず、ほんの少しの金を持ちたった1人でアラスカへ旅立つ。「モノ」に支配されない究極の自由を求めて…。

クリストファーが旅に出てから2年後、彼はアラスカの国立公園にある捨てられたバスの中で、遺体となってハンター達に発見される。彼は一体旅路の果てに来たの大地で何を見たのか?「モノ」が溢れたこの時代にそれを捨てるということはどういうことなのかをこの映画は教えてくれる。しかし、彼の旅が「挑戦」というよりは「逃避」に近い印象を与えるのは、旅のはじめに社会や親から逃げる事にある。これは2007年の『モーターサイクル・ダイアリー』と称される事もあるのだが、旅の目的が根本的に違う為、安易に2007年の『モーターサイクル・ダイアリー』とは言い難い。

その「逃避」から始まった冒険だが、クリストファーはその果てに「Happiness is only real when shared(幸福は共有されるときのみ真になる)」という言葉を残す。そして彼は喜びの涙を流す。監督ショーン・ペンは究極の状況下で時を過ごしたクリストファーの見つけたその限りなく純粋な真実をこの作品の中で描きたかったのだ。この苦悩の果てに生まれた言葉はショーン・ペンの美しい世界感の中でひと際その目映さを増し、人々に感動を与える。

レビュアー紹介


岡本太陽

ニューヨーク在住のフリーライターとして奔走中。映画はジャンル問わず直感で選ぶ主義(ニューヨークも勘で来た)。映画に情熱を捧げる傍ら、お茶にもかなりのこだわりが。家にお茶専用カウンターを設置するのが今後の目標。







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